珈琲部
投稿数:572 評価数:7821 メンバー数:66

退会者

その液体は墨汁を垂らしたように黒く濁っていた。
こんなものが呑めるかと男は思った。
やれやれ。
けれど覚悟を決めた男は、砂糖もフレッシュも入れることなく口に運ぶのだ。
そうして男は言った。

「美味い?! インスタントも案外いけるねっ」

男はジャン=クロード・ヴァン・ダムが顔を殴られた時の様な顔で、悟ったのだ。
珈琲に貴賤なし。例えたんぽぽ珈琲も、仲間に違いないのだ。

評価した人:
メモ2017/05/20 (土)05:57のメモPC この日のメモ
評価:1212評価ポイントを付ける
このページのURL:
Timelogについて 利用規約 プライバシーポリシー 運営会社 謝辞
Copyright © FASHION Stream Inc. Based on the code by SUNLOFT Corp. All Rights Reserved.